人材紹介業界|AI x RPA|導入事例
【導入事例】株式会社MS-Japan様「人材業界に特化したRPAサービスに切り替えて、思い通りの業務自動化を実現!」
Category: 人材紹介業界|AI x RPA|導入事例
Date: 2019.04.17
株式会社MS-Japan
https://www.jmsc.co.jp
CAM部 マーケティングユニットマネージャー 清水 悠太様
企業の経営中枢を支える管理部門・士業の皆さまの転職をご支援
―御社の事業内容について教えてください
清水:弊社は、企業の経営中枢を支える経理や人事、法務など管理部門の方、そして会計士・税理士・弁護士といった士業の方に特化して転職支援を行っています。
また新規事業として、管理部門と士業のためのビジネスメディア「Manegy(マネジー)」というサイトを運営しています。
このサイトでは、日常業務に役立つようなニュース記事や、法改正などの情報、業務に必要な「文書のひな形」をご提供しています。
さらに専門の資格者に質問ができるようなコミュニティの場もご提供しています。
他社RPA製品を導入、思い通りに自動化できずに頭を抱えた
―RPAの導入検討されたきっかけを教えてください。
清水:弊社の顧客である経理や人事、法務など「企業の管理部門」では、大量のルーチンワークをこなしている背景があります。
それを踏まえて、今後は管理部門におけるRPA導入が進んでいくだろうという考えがあり、情報収集を積極的に行っていました。
その中で、弊社内でも大量に発生しているルーチンワークを自動化する、我々自身がRPAについて深く理解しようということになりました。
―RPA製品はどのように選定されたのですか?
清水:最初は御社サービスではなく、他社製品から3製品ほど比較検討し、試用してみました。
「簡単に設定できる」と説明を受け、実際にトライアル期間を用意いただき利用してみましたが、いずれも使いこなすのは難しい印象でした。
しかし、その中でも比較的簡単に使えそうな1製品を選び導入しました。
―どのような業務でRPAを導入されたのですか?
清水:現在、弊社では自社メディアでの登録者獲得を強化する戦略をとっています。
その中で、今後、利用を減らしていく方針の他社メディア(求人ポータルサイト)を利用した登録者獲得業務を自動化したいと考えました。
そこで、最初に取り組んだのが、求人ポータルサイトでの「スカウトメール配信業務」の自動化です。
具体的には、求人ポータルサイトを確認して、弊社の求める条件に合った登録者がいる場合、定型のスカウトメールを配信するという業務を自動化することになりました。
この業務は、元々は正社員が行っていて、その後、派遣社員が担当していました。
業務が標準化されていたこともあり、RPA化しやすいのではと考えました。
―導入されてみていかがでしたか?
清水:「単純作業を自動化するだけなのでそんなに大変ではないだろう」と考えていましたが、実際には複数システムをまたぎながら、複数ツールを使う業務だったので、設定が複雑で難しかったです。
もちろん、事前にRPA導入支援部隊の方と時間をかけて打合せし、設定していただいたのですが、いざ稼働してみたら「何か違うぞ」という事態が発生しました。
―具体的にどんな問題が起きたのですか?
清水:たとえば、検索結果によってイレギュラーパターンが発生することを事前に把握できておらず、ロボットが停止してしまう。
それに対応するためには、条件分岐を作る必要があり、また最初から設定し直さなければならないという事が起きました。
他にも、外部DBにアクセスしてRPAを動かしていたところ、外部システムのUIが変わってしまい、そのちょっとした変更でロボットが停止してしまう、という事も起こりました。
―どのように対応されたのですか?
清水:ロボットが止まるたびに、外部の支援部隊にお願いして改修してもらったり、自社内で微調整をかけたりして対応しましたが、思うように自動化が進みませんでした。
そんな中で改修費用がかさんでいき、ついには、これ以上コストをかけられなくなり「ロボットが止まったら、社内SEが手動で動かす」という「半分自動化」という状態になってしまったのです。
―それは大変でしたね・・
清水:そうですね。もともと、絶対にRPA化しなければならない業務でもなかったので、そのまま「社内に専門部隊を設けてRPAを作りこむ」という判断には至りませんでした。
ただ、「このままうまく自動化できれば業務が順調に回るのに・・」という思いもあったので、この状態をなんとかしたいと考えていました。
設定もまとめてアウトソーシングすることで解決
―弊社の「ROBOTOS for Agent」はいつお知りになったのですか?
清水:業務が「半分自動化」した状態で頭を抱えていた時に、Facebookで「人材業界に特化したRPA」があることを知りました。
御社の担当者にお会いしてみると、人材業界特化というだけあって、業界と業務に非常に精通されていることが分かりました。
人材業界で使用している社内システムや外部ツールについても理解されているので、「我々が何を自動化したいか」説明しただけで「ああ、それは自動化したいですよね」と、業務についての説明をほとんどしなくてもスタートから同じ目線で話ができました。
―弊社サービスに切り替えていただくことになったポイントや理由は何ですか?
清水:理由は3つあります。
1つ目は「人材業界とその業務を理解している事」です。
システムに詳しくても、業界や業務のことを理解していないと、最初に使用している社内ツール・外部ツールについて説明し、次に業務フローについて説明する・・といった具合に、業務1つ理解してもらうのにも時間がかかります。
「我々が何を意図して業務を自動化したいか」を理解している人に協力してもらわないと、RPAは使いこなせないし、狙ったとおりの自動化ができないというのが、一度RPAを導入してみて分かった課題です。
2つ目は「設定をアウトソーシングできる事」です。
社内では対応しきれなくなった複雑な設定を、まきとってやってくれるということに魅力を感じました。
何段階ものステップを含む業務の自動化は設定が難しく、専任者が時間をかければできるのかもしれませんが、社内SEが兼務でやるのは難しい・・・。もう設定に社内リソースを割かなくていいというのが助かりました。
3つ目は「コストメリット」です。
RPA設定もお任せできて、この費用は弊社にとっては大きなメリットでした。
スカウト担当者全員の業務をロボットが代行
―弊社サービスに切り替えていただき、業務はどうなりましたか?
清水:業務を完全自動化することができ、RPAも安定稼働しています。
以前は、自動化したはずなのにある時から突然動かなくなり、「半分手動」になっていたのがストレスだったので、非常に助かっています。
業務の質もRPA導入前と比較して、遜色ないと思います。もともと業務を標準化していたこともありますが、何よりも、量をしっかりさばけるようになりましたね。
送信したスカウトメールへの返信率も変わっていませんし、的確に抜け漏れなく業務をこなしてくれている安心感があります。
―導入効果はありましたか?
清水:現在は、スカウト担当の派遣社員全員分の業務をロボットがこなしています。
スカウトメール配信業務は、外部の求人サイトにアクセスして、対象となる登録者がいるかどうかチェックしてスカウトメールを出すので、外部サイトを頻繁にチェックする必要があります。
でも、対象者が必ずしもいるとは限らないので、人間がやるのは非常に業務効率が悪いのです。
ロボットに任せることで、稼働時間も長く確保できるようになり、量もさばけるようになりました。
工数削減もでき、空いた時間で人間は業務の質を上げる方に注力できるようになったので、業務効率が上がったと思います。
―最後に弊社に期待されることがあればお聞かせください
清水:お陰様でスカウト業務の自動化が実現できましたが、弊社は求人ポータルサイトの利用を減らしていく方針です。
そのため、今後は、更にその他の社内業務の自動化にお力添えいただければ幸いです。
特に人材業界に専門特化されたことで得たナレッジを、弊社にも共有していただきたいです。